知らないと危険!広告文の作成で使ってはいけない表現とは?

リスティング広告の結果を左右する広告文。広告担当者であれば、少しでも高い効果につなげるために日々工夫をしているのではないだろうか。しかし、いくら効果を高めたいからといって、大げさな表現を使用すると不当表示として扱われ、広告掲載が許可されない場合がある。広告文で使ってはいけない表現や関連の法律について知り、適切な広告文を作成しよう。

リスティング広告で使用できない表現とは?

広告の表現では、消費者の誤解を招く可能性がある表現は使用を禁止されている。これらは、景品表示法や医薬品医療機器等法といった法律で基準が定められているためだ。また、オンライン広告ならではのルールとして、Google AdWordsやYahoo!スポンサードサーチでは記号の使用方法についてのガイドラインも定められている。これらを具体的に知ることで、使用可能な表現だけを使った適切な広告文をすばやく作成できるようになる。

つい書いてしまいがちなNG表現

それでは、リスティング広告で使用できない表現について具体的に見ていこう。これらの表現は、商品の魅力を伝えようとするあまり、つい書いてしまいがちなもの。なぜNGなのかという理由を一緒に把握しておくと理解しやすいだろう。

「最高のサービスを提供します」(最上級表現)

「最高」「最小」や「世界初」、「ナンバーワン」といった表現を「最上級表現」と呼び、明確な裏付けのない最上級の表現は景品表示法で禁止されている。

最上級表現を使用する場合、Google AdWordsでは、広告のリンク先ページに根拠となるデータを記載することが求められている。また、Yahoo!スポンサードサーチの場合は、最上級表現そのものが使用できない。なお、Yahoo!スポンサードサーチでは、ディスプレイ広告の場合には、根拠となるデータの出典や調査機関名、調査年などを表示すれば可能となっている。

「どこよりも安い!」(比較表現)

「他社の商品より優れている」「ほかのサービスより速い」といった内容を表す比較表現も、最上級表現と同様に裏付けなしに使用することができない。他社名を挙げての比較はもちろん、社名を出さない場合も根拠のない比較表現はできないので注意が必要だ。

比較表現を使用する場合には、客観的に実証されている内容であること、数値を正確に引用していること、比較の方法が公正であることが求められる。

「痩せるサプリ」(効果・効能をうたう)

ダイエット食品や美容関連商品、サプリメントなどは広告表現に特に注意が必要となる。「腸内を活性化」「アンチエイジング」「美白」「シミが消える」「育毛」「バストアップ」といった、身体の組織に影響を与えるかのような表現は、医薬品医療機器等法で規制されているため使用できない。

また、「脂肪を分解する」「食欲を抑制する」「体質を改善する」「発汗作用がある」「利尿作用がある」といった、その食品や原料に薬理的作用があるかのような表現や、「便秘解消」「腸を整える」「アトピー改善」「二日酔い対策」「病中・病後に」といった疾病の治療や予防を目的としているような広告文も使用は不可能だ。

「飲むだけで痩せる!」(大げさな表現)

大げさな広告表現は、景品表示法で規制されている。例えばダイエット食品であれば、「1週間で15kg痩せる」「飲むだけで痩せる」といった、ごく短期間で大幅に痩せるかのような内容や、減食や運動なしで痩せるような表現がこれにあたる。

「通常価格◯◯円を今だけ△△円」(架空の二重価格)

実際の販売価格に、架空の自店旧価格や実態のないメーカー小売価格を併記して安く見せることは、不当な二重価格として景品表示法で禁止されている。具体的には、通常販売価格として表示されている価格で販売した実績がなかったり、メーカー希望小売価格がメーカーで設定・公表されているものでなかったり、販売会社のプライベートブランド商品であるにもかかわらず、メーカー希望小売価格を表示している例などが該当する。

もちろん、二重価格表現のすべてが禁止されているわけではなく、正当な表現であれば表示は可能である。その場合は、同一商品の価格を比較することや、「参考価格」「市価」などの比較対象価格の根拠を明確にすることが求められている。

「購入は こ ち ら」(一般的に認められていない表記方法)

不必要な空白を文字と文字の間に入れて単語を目立たせた表記方法はGoogle AdWordsおよびYahoo!スポンサードサーチのガイドラインで使用が禁止されている。また、AdWordsの場合は「FREE」のように、アルファベットの大文字だけを使用した英単語や、単語内のアルファベットを部分的に大文字にした表現、意図的に単語を誤変換したものも不可能だ。ただし、一般的な略語や頭文字は大文字で表記することが認められている。

「なんと!あの人気商品が!驚きの価格!?」(記号の多用)

文字だけで情報を伝えなくてはならないリスティング広告では、記号によってインパクトのある表現をしたくなりがちだが、記号の多用はGoogle AdWordsおよびYahoo!スポンサードサーチのガイドラインで禁止されている。なお、記号使用の基準はGoogle AdWordsとYahoo!スポンサードサーチで異なるため、具体的に把握しておくことが必要だ。くわしくは事項で解説する。

ややこしい記号の使用基準を理解しよう

リスティング広告で使用できる記号の種類や使い方は、Google AdWordsとYahoo!スポンサードサーチでガイドラインが異なる。それぞれの基準は以下のとおりだ。

Google AdWordsの場合

Google AdWordsでは、広告の見出しに感嘆符を使うことや、複数の感嘆符を使うこと、句読点や記号の繰り返しのほか、アスタリスク(*)や縦線といった標準外の記号や文字、箇条書きや省略記号は使用できない。また、場所を表す「at」の意味で@を使用するなど、本来の意味とは異なる方法で記号や数字、文字を使用することも不可能だ。

ただし、商標やブランド名、商品名に使用されている句読点や記号は標準外の用法でも使用できる。そのほか、「5*Hotel(5つ星ホテル)」のように、一般に受け入れられている方法で使用されている記号の使用方法も例外的に認められる。

Yahoo!スポンサードサーチの場合

Yahoo!スポンサードサーチでは、同種の記号を1広告内で3回以上使用することや、「!!」「!?」のように連続使用することができない。なお、「!」と「?」は同種の記号とみなされる。

また、カッコは、同種の開きカッコと閉じカッコをセットにして使い、種類の違うカッコを組み合わせたり、同じ丸カッコでも全角と半角を組み合わせていたりすることは認められない。スペースを使用する場合は、英文の単語と単語の間など、適切な場所においてのみ使用可能で、文字と文字の間をあけて単語を目立たせるなど、装飾的に使うことはできない。

さらに、ユーザーが不快になる文字や記号を利用した表現および、機種依存文字や顔文字、装飾的な記号や文字の使い方も認められていない。記号や装飾文字などを削除しても文意が通じる場合には、装飾的に使用していると判断されるため注意が必要だ。なお、社名やサービス名、ブランド名、人名や通貨単位の記号は掲載できる。また、Yahoo!スポンサードサーチの場合、場所を表す「at」の代わりに@を使用することも可能だ。

関連した法律を知ることも大切

広告において、「他社もやっているから、多分大丈夫だろう」と考えるのは危険だ。医薬品医療機器等法、景品表示法、特定商取引法など、関連の法律を正しく知り、正しいルールに基づいて出稿することが重要になる。

医薬品医療機器等法(旧:薬事法)

薬事法は、2014年11月に施行された法律に基づいて「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(略称:医薬品医療機器等法)」と名称が変更された。この法律では、医薬部外品や化粧品の広告の不適切表示が規制されている。東京都福祉保健局のWebサイト内「医薬品医療機器等法に関わる不適表示・広告事例集」には、不適切な表現が事例と不適内容、その理由について具体的に示されており、非常に参考になる。

景品表示法

景品表示法は、商品やサービスについて、品質や規格、価格などについて不当な表現をすることを禁止する法律で、広告における誇大表現や虚偽の表現を規制している。景品表示法で不当表示として定められているのは、「優良誤認表示」「有利誤認表示」「その他誤認されるおそれのある表示」の3つとなる。

このうち、優良誤認表示とは、商品やサービスの品質や内容等について、実際よりも著しく優良であると示す不当表示のこと。先に紹介した健康食品での効果効能の表現だけでなく、衣料品の原材料に虚偽の表示がある場合や、健康食品の含有成分に、実際には含まれていないものを表記していた例なども不当表示となる。

また、有利誤認表示は、価格や取引条件について、実際よりも著しく有利であると誤認させる不当表示のこと。販売価格について、「今だけ半額」と表示していたものの、実際には常にその価格で販売されていたケース、「本日より5日間限り」とうたったセールを断続的に行っていたケース、メーカー希望小売価格として表示されていた価格が架空のものであったケースなどがある。

3つ目の「その他誤認されるおそれのある表示」には、「無果汁の清涼飲料水等についての表示」「不動産のおとり広告に関する表示」「商品の原産国に関する表示」「おとり広告に関する表示」「消費者信用の融資費用に関する不当な表示」「有料老人ホームに関する不当な表示」の6種類が定められている。

不適切な表現を使うとどうなるの?

リスティング広告の広告文に不適切な表現を使った場合、その広告は非承認となり掲載されない。広告文の作成後は出稿前に承認のプロセスが必要になり、承認されなかった場合にはその理由を確認して修正を行う必要がある。以下に、その具体的なプロセスをGoogle AdWordsの場合を例に紹介しよう。

まず、広告を新規に作成したり編集して保存したりすると、自動的に審査の対象となる。審査は基本的に1営業日以内に行われ、審査が完了するとアカウント内のステータスが更新される。承認状況のステータスは、アカウントの「広告」タブを開き、それぞれの広告の「ステータス」列から確認できる。

AdWords広告掲載のポリシー.png

出典:AdWords広告掲載のポリシー ヘルプ

 

広告が承認されなかった場合、その理由は「ポリシーの詳細」列から確認する。この項目は初期状態では表示されていないが、ツールバーの「表示項目」ボタンから「表示項目を変更」をクリックし、「ポリシーの詳細」の「追加」ボタンをクリックした後、「適用」をすることで追加できる。なお、ステータスが「承認済み(制限付き)」となっているものは、広告が一部のユーザーにのみ公開されている状態である。この場合にも、その理由を「ポリシーの詳細」から確認できる。

ポリシーの詳細に記載されている理由に従って広告文を再度作成し、保存すると再び審査が行われる。ステータスが「承認」となるまで修正を繰り返そう。

スムーズな出稿のためには、ルールを知ることが大切

使ってはいけない表現を知らずに使って広告文が不承認となれば、修正対応で出稿までに時間がかかってしまう。スムーズな出稿のためにも、適切な広告文を作成するためのルールをきちんと把握することは非常に大切なのだ。

 


参考:

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