売上高40億米ドル以上!ベトナムのEC市場について知っておこう

ベトナムの情報技術電子商取引庁(VECITA)によると、同国の電子商取引(EC)の取引額は2015年に前年比37%増の40億ドル(約4300億円)に達し、小売市場の3%を占めています。急成長が予測されるベトナムのEC市場についてみていきましょう。

旅行、アパレル、ソフトウェアがECの人気商品

ベトナムでのEC運営最大手はドイツの投資会社ロケット・インターネットが運営するラザダベトナム。ラザダは、電子製品、消費財、家庭用品、ファミリーケア商品などを販売する「Lazada」を開設しています。ラザダによると、2015年には、ラザダベトナムのページビュー数が6倍に、売上高は6.5倍に増えたそうです。このほか、2013年8月に住友商事が、ECサイトTiki.vnを運営するTiki社の株式の30%を取得し戦略パートナーとなっているように、ベトナムECには外資の参入も続いています。
みずほ銀行のレポートによると、ベトナムのEC上では、旅行、アパレル、ソフトウェアの人気が高く、本や花、化粧品などを購入する人も多いようです。
ベトナムで人気のECサイトに「ニョムア(Nhommua)」があります。グルーポンのようなグループ購入サービスで、旅行パッケージをディスカウント価格で購入できます。なかには、なんと、60~70%オフというオファーもあるとか。
また、支払いの方法は、クレジットカードやデビットカードといった電子決済よりも、配達時に現金で支払う代引きを利用する割合が高くなっています。これは、電子決済の信頼性が低いことに加えて、決済時の手数料の高さが関係しているようです。

「購入の決め手となる情報が少ない」と感じている消費者が多い

ベトナムにはECでの購入にネガティブなイメージを抱く消費者もおり、その理由としては、「購入の決め手となる情報が少ない」「販売主が信頼できない」といったことがあるようです。みずほ銀行は、「多くのベトナムのウェブサイトが、シンプルな“カタログ”にとどまっている」と指摘しています。商品を手に取れないECでは、さまざまな角度から商品を撮影して詳しく見せ、ユーザーの購買意欲を刺激する必要があります。アパレル製品であれば、ズームアップして質感をチェックできる、モデルの着用イメージを表示できるといった手法が考えられるでしょう。

ベトナム人はFacebookで車、家まで買ってしまう?!

ベトナムではスマートフォンの普及が進んでおり、FacebookをはじめとするSNSもコミュニケーションツールとして一般化しています。セレージャテクノロジーの調査によると、ベトナムのFacebookユーザー数は、人口の35.7%にあたる3,200万人。人口比率でいえば、19%の日本よりも高い普及率です。ベトナムでは、Facebookは友人知人とのコミュニケーションの場としてだけでなく、なんと、モノの売買の場としても活用されています。しかも、安価な品物だけでなく、車や家まで売り買いしてしまうようです。
日経アジアレビューの記事によると、Facebook上には推定30万人のベトナム人小売業者がいるとみられています。なかには、小売り専業ではなく、会社員が海外からアパレルや化粧品などを仕入れ、Facebookを通じて副業として販売しているケースもあるようです。

ベトナムECは「眠れる獅子」

スマートフォンの普及が進んでおり、SNSとの親和性も高いベトナムでは、今後もEC市場が拡大していくと考えられます。ベトナムのEC市場はその潜在成長率の高さから「眠れる獅子」とも称されており、今後注目すべき市場だといえるでしょう。

参考:

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