スタートアップ企業必見!加速するためのマーケティング戦術

日本でもよく耳にするようになった「スタートアップ」という単語。「ベンチャー企業とは違うの?」と、戸惑う人も多いだろう。正確な定義は定かではないが、少なくともこの言葉が生まれたアメリカでは、ビジネスに“勢い”がない企業はスタートアップと呼ばれていないようだ。どんなことを、どんな目的をもって、どんなチーム構成で行うのか、そして、どんなゴールを、どのくらいのスピードで目指していくのか。スタートアップとは、それらが明確で、情熱を持って取り組んでいる“急成長中の企業”に与えられる称号なのだ。今回は、そんな「本物の」スタートアップ企業を目指すべく、ビジネスを加速させるマーケティング戦術について真剣に考えてみたい。

その1.なんでも屋になるな

起業し始めたころから、多くの従業員を抱えてスタートする企業は少ない。そのため、起業家たちはできるだけ幅広く学び、多くのことを一人で抱え込みながらビジネスの守備範囲を広げようとする。だが、残念なことに、すでに成功しているスタートアップ企業のほとんどは、それとは逆の“ニッチマーケット”に特化している。例えば、Unbounceといえば何をイメージするだろう? 多くの人が、「ランディングページの制作やA/Bテスト」と答えるはずだ。つまり、そういわせる専門性こそが、“売り”であり、“強み”なのである。そして、彼らがうまく利用したのがコンテンツマーケティングという手法だ。ランディングページに関するありとあらゆる有益な情報を、ブログを通して多く発信してきた。その価値ある情報は、またたく間にネット上で共有されてUnbounceの地位は築かれたといっていい。また、マーケティングディレクターのGeorgina Laudiは、有益なコンテンツを提供し続けていくことは、社内メンバーの“学び”にもつながるという。それもそのはず、たったひとつであれ、抜きん出ているからこそ、人々は注目し続ける。そして、その専門性を死守するためには、ただひたすら、そのひとつに注力し、学び続けるしかない。つまり、この好循環サイクルを生み出すことが、成功の秘訣なのだ。

その2.伝えたいストーリーを力強くする4ステップ

知名度の低いスタートアップ企業の魅力をいかに伝えるか、それはストーリーの語り方次第である。ここでは、そのポイントを4つにまとめてみよう。

シンプルに:

前述した「専門性」を気にするあまり、やってしまいがちな失敗は「専門用語」や「英単語」を多用すること。社内では聞き慣れ、意味をよく知っている言葉でも、顧客によっては意味が伝わらず誤解を生むこともある。また、ブランド名・商品名などが外国語の場合には、クチコミでの拡散も考慮して、綴りにヨミガナを付けるなどの配慮も必要である。

 

具体的に:

夢のあるストーリーを語るのはすばらしいが、あまりに抽象的だと人々に伝わりにくい。その点、ヘルシーなサンドウィッチで有名なSubway(サブウェイ)は、肥満体型の大学生がSubwayの商品を食べることで、1年間で約111kgものダイエットに成功したリアルストーリーを展開し、多くのファンの心をつかむことに成功した。

ドラマチックに:

生真面目な日本人にありがちなのは、一から順番に、時系列に沿って話したいという論理的な思考。だが、人々がストーリーに求めているのは、連続性ではなく、情緒性である。例えば、サービスについて話すとき、ほとんどの顧客は、その結末を知っているはずだ。だからこそ、そこまでに至るストーリーについては早い段階で顧客を引き込むドラマチックな構成を練らなければならない。退屈させるくらいなら、多少の飛躍は許されるのだ。

正直に:

顧客の関心を引くためとはいえ、絶対にやってはいけないのが嘘をつくことだ。嘘によって一時的な利益が生まれる可能性もあるが、その嘘が発覚したときの反感は長く尾を引き、あなたのビジネスに多大な損失をもたらす。だが、等身大の企業を語るということは、特に歴史の浅いスタートアップ企業にとって難しい課題だ。スタンフォード・ビジネススクールの特別講師を務めるAndy Smithは、企業文化をうまく語るには、従業員がどう考え、どう働いて活躍しているかをアピールすることだと語る。そのためには、全員参加型のミーティングが有効だというから、ぜひ実施してほしい。

 

その3.「無知の知」を忘れない

自分が「無知である」ということを知る。知らないということを十分に認め、それを探す必要性に気づくことがスタートアップ企業の第一歩だといえるだろう。まずは、商品やサービス。あなたの商品やサービスが、だれにとって、どれだけの価値があるか、本当に理解できているだろうか? それは、あなたの空想ではないだろうか? そして、それは人間関係においても同様である。オンライン上でターゲットユーザーを絞りこみ、分析を繰り返すことでユーザーを知ったつもりになっていても、その人と実際に話すことによって、その多くは覆されることも多い。それは、従業員やビジネスパートナーとの関係性においても同じである。そしてこれらは、10年後20年後、すべて移りゆくものであることも忘れてはいけない。

 

さいごに

いかがだろうか? 子供が大人になったとき思うことの多くは、「あのとき、両親の意見をちゃんと聞いておけばよかった」というものだ。いわばスタートアップ企業は、可能性に満ちた子供。独自の価値観も必要だが、さまざまなノウハウ記事を真摯にチェックし、他者の客観的な意見に“素直に耳を傾ける姿勢”を持つことも大切。それこそが成長の秘訣かもしれない。今回ご紹介したポイントも、ぜひ参考にしてほしい。

参考:

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