当てはまっちゃダメ!リスティング広告で絶対失敗する人の特徴

「人の振り見て、我が振り直せ」……なんとも身につまされる格言である。しかし、反面教師という言葉があるとおり、失敗例こそが成功への大きなヒントとなるのも事実だ。そんなわけで今回は、「マーケティング予算の“無駄遣い”だ!!」と上司に叱られていそうな、リスティング広告で絶対失敗する人の特徴を楽しく(?)お届けしていこう。       

その1:実生活でもモテない

「できるマーケター(リスティング広告担当者)はモテる!」はずだ。

なぜなら、優秀なマーケターたるもの、誰よりも多くの言葉(キーワード)に触れているから「話がうまい」、常にユーザーが興味を持ちそうな最新情報がインプットされているから「人を楽しませる情報も豊富」、市場を見たり、多くのクライアントと接したりするから「フットワークが軽い」と、モテる要素が3拍子そろっている。

なので、モテない、もしくはマーケターとしていまいちという人に是非オススメしたいのが、この一冊。マーケティングの世界的権威、フィリップ・コトラーが書いた『コトラーのマーケティング・コンセプト』である。

この本は、「この世にビジネスが存在する限り、マーケティングが無用になる日は永遠に来ない」だとか、「マーケターとして採用するのは、人生に熱中できる人間に限るべきだ。そうでない者は経理に回すべきである」(※経理のみなさん、例え話です……ゴメンなさい)なんていう熱い言葉が並べられているだけでなく、有名なマーケティング理論であるマーケティングミックス(マーケティングの4P4C)についても、理解を促す内容となっている。マーケター(リスティング広告担当者)という職種を見つめ直すきっかけとなれば幸いだ。

その2:リアルに人と会うのが苦手

リスティング広告担当者は、「インターネットは友達」と言えるくらい、インターネットのヘビーユーザーでなければ務まらない。なので、ついついインターネットという仮想現実に頼りきり、リアルに人と会ったり、市場を見たりすることを軽視しがちになる。「リアルな活動は苦手なので、リスティング広告担当者に向いている」と勘違いしている人もいるはずだ。だが、考えてほしい。「企業が商品やサービスを提供し、それを顧客が買い求める」という1アクションをとっても、リスティング広告という狭い世界だけを見つめていたのでは、それが完結し得ないということを。たしかに、リスティング広告は運用によって販売活動に多大な影響を及ぼすが、全ての問題を解決できる魔法の手段ではない。ビジネスにおいて本当に大切な情報は、いつも“人”が握っているものだ。そして、その情報はインターネットの中ではなく、その人の頭の中に収められていることが多い。それを引き出すためには、リアルな顧客に会いにいき、そしてリアルに会話をしよう。表情を見て、声のトーンを聞いて、一緒に空気を共有して、それでこそ本当の意味で顧客像が見えてくる。そして、しっかりと顧客のペルソナを描けるようになるのだ。このように“顧客中心”で考えられる担当者は、リスティング広告でも必ずなんらかの成果を得られるだろう。

その3:すぐに委縮する&あきらめる

リスティング広告の運用は、常に「トライ&エラー」の繰り返しだ。だが、失敗している人の多くは、エラー(問題)が起こったときに、すぐに委縮してしまうのだ。その結果、とにかく現状回避できる方法ばかりを選択してしまうのである。例えば、「顧客獲得単価(CPA)が高騰している」という問題が起こった場合、次にとるべき行動はなんだろう。「クリック単価(CPC)を引き下げる」という方法をとっていないだろうか? 

たしかに、CPCを引き下げれば、ほとんどのCPAも下がる。しかし、ここで忘れてはいけないのは、顧客獲得単価(CPA)=クリック単価(CPC)÷コンバージョン率(CVR)という数式である。

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ここから想定される危機は、安易なクリック単価(CPC)の引き下げにより、コンバージョン率(CVR)が悪化してしまうというケースだ。ほとんどの場合、CPCを下げるために入札価格を引き下げてしまい、それにより広告の掲載順位が変動、流入数そのものを減少させてしまった可能性が高い。

落ち着いてアカウントを検証すれば、入札価格を引き下げるのではなく、品質スコアを上げることで、CPCの引き下げを図るべきだったことがわかるだろう。つまり、リスティング広告の構造をよく考えず、“逃げ”の選択をすると、事態を悪化させることになるのだ。

また、こういった「つまずき」に耐えられず、すぐにあきらめてしまうこともリスティング広告で失敗する大きな原因である。リスティング広告は、失敗から成功を生み出していく広告だ。やると決めたからには、絶対に成功すると信じ、十分な戦略を練って継続していこう。

その4:知ったかぶりで、実はリスティング広告のルールをよく知らない

前項でも説明したとおり、失敗する人の多くは、リスティング広告の構造とルールをよく理解しておらず、なんとなく運用しているのではないだろうか? ここでは、失敗している人がやってしまいがちなミスをご紹介するので、ぜひチェックリストとして活用してほしい。

・数打ちゃ当たる!? 大量のキーワードに入札しまくる

結果を急ぐあまり、手当たり次第、大量のキーワードに入札していないだろうか? ユーザーの検索意図は考えず、キーワードターゲティングも完全に無視。それではクリック率は低く、キーワードの品質も下がりまくり、クリック単価は高騰し続け、コンバージョン率が低くなるのも当たり前である。そうならないためには、キーワードに含まれる検索ユーザーの意図をしっかり考え、アカウント構成をしていこう。

例えば、あるキャンペーンにおいて、キーワードの成果が以下の通りだとすると……

キーワード.png

「ダイエット」「ダイエットサプリ通販」「Web担 ダイエット(商品名)」の順に、表の下にあるキーワードほど費用対効果が高いことがわかる。

こういった場合は、全てのキーワードを同じキャンペーン予算内に含まず、検索ユーザーの意欲を把握して、キャンペーンをグルーピングしよう。

グルーピング.png

 

画像出典:Web担当者フォーラム

重要なのは、費用対効果の高いキーワードを見極め、そこに予算も表示回数も強調して注ぎ込むということだ。

・あらゆるキーワードで、同じ広告テキストを使いまわし

成果の高い広告テキストが作れたからといって、そのテキストをあらゆるキーワードに対して使いまわしていないだろうか? どんなキーワードにも使え、どんなキーワードにも効果的な広告テキストというのは存在しない。広告テキストは、できる限り、それぞれのキーワードに一致したものにすることが重要である。キーワード、広告文、リンク先ページに一貫性がなければ、品質インデックスにまで影響することを知ろう。

・考えなしにキーワードの自動挿入機能を使う

キーワードの「自動挿入機能」をなにげなく使って、効果のない広告テキストを配信してしまっていないだろうか?  キーワードの自動挿入機能を適切に使えば、1つの広告文をキーワードに合わせて動的に変化させることができる。さまざまなニーズを持ったユーザーに対し、適切な広告を表示できるのだ。うまくいけばクリック率を改善し、広告の関連性をより強固にすることも可能である。

・除外キーワード(対象外キーワード)の存在を無視 

「除外キーワード(対象外キーワード)」をしっかり管理しているだろうか? これを無視している企業は、広告費の最大「3分の1」を無効クリックに費やすことになるというから驚きだ。正しく使いこなすには、キーワードのマッチタイプをしっかりと把握することが大切である。

マッチタイプ.png

画像出典:Yahoo!プロモーション広告 公式ラーニングポータル

・インタレストマッチ(YDN)への配信が未設定のまま

スポンサードサーチの「アカウント設定情報」のなかにある、インタレストマッチへの配信設定を「未設定」のままにしていないだろうか? これは、すぐに「配信しない」に設定しよう。「インタレストマッチ」とは、Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)に含まれる広告掲載方式のひとつで、検索ネットワークとは別の配信である。未設定のままだと、検索ネットワーク内で一緒に設定してしまうことになり、効果検証がしづらく、その後の改善ポイントもわかりづらくなるので要注意だ。

・キャンペーンの予算で単価調整をしている

「今月は予算が超えそう……」。そんなときに、キャンペーン全体の予算を引き下げるというラフな予算調整を行っていないだろうか? この方法は、費用対効果の高いキーワードにまで悪影響を及ぼしかねないので、回避するよう心がけよう。

例えば、同じキャンペーンに以下のようなキーワードがあった場合……

キーワード1.png

CPAが低く、費用対効果の高いCのキーワードはそのまま出し続けなければならない。

キーワード2.png

そのためには、まずAとBのキーワードの入札単価を下げよう。それでも予算が足りなければ、Cはそのまま残し、AとBを一時停止するという手段をとろう。

画像出典:Web担当者フォーラム

・A/Bテストは完全放置

A/Bテストで優・劣がついたにもかかわらず、そのまま表示を放置していないだろうか? 結果を確認したら、勝ったほうの結果に切り替えるか、新しいテストをするなど、次のアクションにとりかかろう。だが、リスティング広告A/Bテストでは、何をもって優・劣とするのか判断しづらくなり、それが放置の原因となる場合もある。

そういったときは、

  • 思いつきではなく、しっかりとした仮説を立ててテストを行う
  • テストの対象を絞り込み、複数の検証を一度に行わない
  • 判断するのに十分なデータ母数を確保する

ということを意識して、テストを実施するとよいだろう。

・最新の入稿規定をチェックしていない

リスティング広告の広告文などで使用できる文字や記号、書式の最新情報を把握しているだろうか? これらは、度々変更されるうえ、各社によって規定も異なるため、定期的にチェックしておく必要がある。

規定チェック用URL:

放置していれば、いつの間にか広告審査に落ちて、コンバージョン数が減っているという事態にもつながりかねない。もし、正しい使用方法にもかかわらず審査に落ちる場合は、サポートセンターに問い合わせるなどして、早急に解決しよう。また、記号1つであれ、広告のクリック率を上げる重要な要素である。新たに使えるようになった記号があれば、積極的に取り入れ、その効果を検証することも大切だ。

さいごに

いかがだろう? 「リスティング広告で失敗する人の特徴」と聞いてドキッとし、この記事を読むことで“気づき”のあった人は、きっと大丈夫。リスティング広告で成功できる人に違いない。リスティング広告の運用を深く学んでいくことは、マーケティング・テクノロジー・企業経営・人の心などを知り、あらゆる角度から“人間力”を鍛えることにもつながる。これからも誇りを持って、この仕事に携わっていただきたい。    

 

参考:

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