マレーシア、インドネシア人の8割超、東京オリンピックに関心あり

GMOリサーチが2016年9月にマレーシア・インドネシアの男女を対象に実施した調査によると、2020年に開催される東京オリンピックを現地で観戦したいという人は、マレーシア人の約5割、インドネシア人の約3割に上り、4年後の開幕に向けての関心の高さがうかがえる結果となっています。また、両国ともに、約8割の人が4年以内に訪日したいと回答しており、東京オリンピックはインバウンド観光振興の起爆剤となりえるでしょう。今回は、同調査をもとに東京オリンピックをきっかけにした訪日旅行促進へのヒントをみていきます。

東京オリンピックの認知度はマレーシア8割、インドネシア4割

マレーシアでは、今年開催されたブラジル・リオデジャネイロオリンピックの認知度は89.9%、一方東京オリンピックの認知度は78.0%。両オリンピックともに約8〜9割の人が確実に認識しているという結果になりました。リオ五輪については、マレーシアのスポーツ史上最高のメダル獲得数だったこと、男子バトミントン・シングルスの国民的英雄、リー・チョンウェイ選手悲願の初金メダル獲得がかかっていたことで、マレーシア国内でオリンピックが大きく報じられていたため、国内の関心が高まっていたと考えられます。同国では、リー選手の去就に絡めて東京五輪についても報じられており、4年後に向けた関心も高いとみられます。
一方で、インドネシアでは、バトミントンの混合ダブルスで金メダルを獲得したリオ五輪の認知度が71.3%と高かったのに比べて、東京の認知度は38.0%にとどまっています。日本での開催については、まだそれほど現地の報道や話題に上っていないのでしょう。

「英語の通用度」に不安を感じる人が多数

東京オリンピックを現地で観戦する場合、訪日時にしたいことについては、両国ともに1位が「日本食を食べる(マレーシア:80.7%、インドネシア:64.4%)」、2位は「自然・景勝観光(マレーシア:71.9%、インドネシア:69.0%)」。オリンピック観戦のついでに、日本観光も楽しみたいという人が多いようです。
一方、東京オリンピックに行く際に不安に思うことについて尋ねたところ、両国ともに「英語の通用度(マレーシア:34.9%、インドネシア:55.6%)」が最多となりました。漢字が読み書きできれば日本でもある程度意思疎通できる中華圏からの観光客よりも、言葉の壁が訪日意欲のハードルになっているのでしょう。2020年までの4年間で、観光地や交通機関、飲食店や宿泊施設などを中心に、国内の英語対応をどれほど進められるかが、課題となっていきそうです。

まとめ:オリンピックを観光の起爆剤とするために

2016年上半期(1〜6月)の訪日観光客数をみると、マレーシアは約18万3,500人(前年同期比37.3%増)、インドネシアは約12万7,600人(同32.0%増)。伸び率では中国に次ぐ2位と3位を占めており、今後も両国からの観光客数は増加する見通しです。
マレーシア人の約6割、インドネシア人の約9割がイスラム教徒(ムスリム)なので、両国からの観光客数増加に伴って英語対応のほかに今話題のハラル(イスラム教の教えに基づいた食べ物や生活習慣など)も課題になっていくと考えられます。国内にはハラル認証を行う機関も複数立ち上がっており、外国人観光客の多いエリアの飲食店やホテル、お土産ものなどを中心に、「ハラル」や「ムスリムフレンドリー」をうたう動きも増えてきています。また、空港や交通機関、ホテル、ショッピングモールなどの商業施設では、ムスリム向けの礼拝施設の整備も増えてきています。
東京オリンピックをインバウンド観光の起爆剤とし、マレーシアやインドネシアからの観光客を誘致するためには、言葉の壁やハラル対応の有無といった観光客の不安を払拭(ふっしょく)するためのPR活動が重要になるでしょう。


参考:

hybrid-banner.png