季節や曜日、時間帯に合わせて広告をメンテナンスしよう!

効率的にリスティング広告を運用するには、ターゲットとなるユーザーのアクセス状況をはじめとした、さまざまな要素によって柔軟に入札単価を変化させることが重要となる。そのために、広告の掲載結果を確認して、コンバージョン数をもとにユーザーの動向を予測することが欠かせない。リスティング広告のターゲティングのなかでも特に重要な、季節・曜日・時間帯に合わせた対応について解説する。

なぜ、時間帯や曜日に合わせて広告を切り替えることが必要なのか?

インターネットを閲覧したり、検索を行ったりする時間帯や曜日は、ターゲットの年齢や職業によって異なる。それぞれの生活のリズムを考え、自社の商品やサービスのターゲットとなっているユーザーが、どの時間にもっともインターネットを利用するのかを考えてみることがスタートだ。

そして、ターゲットの生活パターンに合わせて、アクセスの多い時間の入札単価を上げれば、アクセスの多い時間帯に集中的にアプローチすることが可能になる。

期間別のコンバージョンを確認する

曜日や時間帯によって、表示する広告や入札単価を変化させるには、まずはそれぞれの曜日や時間帯のコンバージョンを確認する必要がある。そして、そのデータをもとに、コンバージョン率の高い曜日や時間帯の入札額を上げ、コンバージョン率の低い曜日や時間帯の入札額は下げることになる。

Google AdWordsで期間ごとの掲載結果を確認する

「キャンペーン」タブをクリックして表示される画面の右上にある期間選択ボックスをクリックする。プルダウンメニューに、「昨日」「今週」「過去7日間」「先週」「過去30日間」などの期間が表示されるので、掲載結果を確認したい期間を選択する。すると、選択した期間のクリック数や表示回数などの情報を確認できる。

さらに詳細なデータを確認するには、データの分割表示を使用すると便利だ。上記の手順で表示期間を選択したあと、統計情報の表の上にある「分割」ボタンをクリックして、プルダウンメニューの「日」「週」「月」「四半期」「年」「曜日」「時間」などから選択する。すると、もとの統計情報に加えて、選択した要素にもとづいた情報が表示されるようになる。例えば、プルダウンメニューから「曜日」を選択すれば、もとの行に加えて、各曜日の行が追加されることになる。

Yahoo! プロモーション広告でレポートを作成する

Yahoo!プロモーション広告の場合は、任意の期間を指定してレポートを作成する。日ごとの掲載結果を確認したい場合は、Yahoo!プロモーション広告の管理画面から、「スポンサードサーチ」タブの「レポート」をクリックして、画面下部にある「+新規テンプレートを作成」ボタンをクリック。

続いて、「レポート形式を設定」の「レポートの種類」で、「キャンペーン」「キーワードレポート」「広告グループ」などから、作成するレポートの単位を選択する。「レポート内容を設定」の集計期間で期間を選択し、「レポート出力を設定」の「作成スケジュール」で「毎日」を選んで、「作成」ボタンをクリックしたあとに表示される画面で「レポートの表示」をクリックすればレポートが表示される。

曜日・時間帯ごとの広告スケジュールを設定する

レポートを確認して、現在出稿している広告の、コンバージョン率の高い曜日や時間帯が見えてきたら、次に、それに合わせた広告のスケジュールを設定する。各曜日や時間帯のコンバージョン率に合わせて柔軟に入札価格を変えることで、効率のよい広告出稿が可能になる。

Google AdWordsで広告のスケジュールを設定する

指定した曜日や時間だけに広告が表示されるようにするには、「広告のスケジュール」を設定する必要がある。Google AdWordsで広告のスケジュールを指定するには、「キャンペーン」タブの「すべてのキャンペーン」から設定を行うキャンペーンを指定して、「設定」「広告のスケジュール」の順にクリックし、「+広告のスケジュール」ボタンをクリックする。設定画面が表示されたら曜日や時間帯を設定して「保存」をクリックすればよい。

曜日や時間帯によって、入札単価を変えたい場合は、「広告のスケジュール」設定画面で、調整を行うスケジュールの行にある「入札単価調整比」列のセルをクリックして、「引き下げ率」あるいは「引き上げ率」を選択し、引き下げや引き上げの値を入力して「保存」をクリックする。

Yahoo!プロモーション広告でターゲティングの設定をする

Yahoo!プロモーション広告の場合は、「ターゲティング設定」で曜日や時間帯ごとの広告表示を設定できる。まず、Yahoo!プロモーション広告の管理画面から、「スポンサードサーチ」タブの「キャンペーン管理」をクリックして、表示された画面左側にある「キャンペーン一覧」のなかから、設定を行うキャンペーンをクリックする。次に、「キャンペーン設定情報」をクリックすると表示される画面の下部にある「設定内容を編集」をクリックすると、設定画面が表示される。この画面で、広告を適用する曜日や時間帯、地域などを設定すればよい。また、それぞれの曜日や時間帯、地域に対する入札単価の引き下げや引き上げも、この画面から設定が可能だ。すべての設定が完了したら、「編集内容を保存」ボタンで設定を保存して終了する。

曜日を基準にコンバージョンを考えるメリット

Google AdWordsやYahoo!プロモーション広告で日別のレポートを作成して時間帯の傾向をつかもうと思っても、変動が大きく一定の傾向を把握するのが難しい場合もある。そのような場合には、曜日を基準にコンバージョン率を確認して、それにもとづいた施策を行うのもひとつの方法だ。

曜日と時間帯の両方を基準にしようとすると傾向が把握しづらい場合でも、曜日だけを基準にすると、ユーザーの動向が見えてくる場合がある。そして、それにもとづいてコンバージョン率の高い曜日には、上限入札価格を上げ、コンバージョン率の低い曜日は入札価格を下げるようにすればよい。

曜日ごとのコンバージョンを確認するには、まず、日別のレポートを作成して、それをExcelに出力して曜日別に集計する必要がある。

居住地によるターゲティングが有効なケースとは?

インターネットを利用したプロモーションは、一見、ユーザーの居住地を問わずアプローチできるのがメリットであるようだが、広告の内容によっては、ユーザーの居住地を絞ったほうが効果が高まるケースもある。これは、実店舗の広告や不動産関係の広告などが当てはまるだろう。また、旅行商品の場合にも、出発地がユーザーの居住地に近いことが重要となるため、ターゲティングが必要となる。

広告の対象地域を設定する方法は以下のとおりだ。

Google AdWordsでターゲット地域を設定する

Google AdWordsの管理画面で「キャンペーン」タブをクリックして、地域の設定を行うキャンペーンをクリックする。「キャンペーン設定」画面の「地域」にある「編集」をクリックして、表示されるボックスに地域名を入力したら、「追加」をクリック。最後に「保存」をクリックして設定を保存する。

複数の地域をターゲットとして設定する場合は、「キャンペーン」タブにある「地域」サブタブをクリックして、ターゲティングを行うキャンペーン横のチェックボックスをオンにする。その後、「編集」メニューから「地域」を選択して、表示されるボックスに地域を入力して追加。この画面で「変更をプレビュー」をクリックすれば、変更後の地域を確認できる。最後に「変更」をクリックして設定を保存する。

Yahoo!プロモーション広告でターゲット地域を設定する

Yahoo!プロモーション広告の管理画面で「スポンサードサーチ」タブの「キャンペーン管理」タブをクリックして、設定を行うキャンペーンを選択する。「地域」の設定項目内にある左側の地域選択画面で、都道府県名の左側にある「+」をクリックすると市町村名が表示されるので、配信を行う地域の横に表示されている「配信」をクリックする。

ニュースや季節の話題に合わせた調整をする

効率的にリスティング広告を配信するには、無駄クリックを防ぐことも重要となる。出稿しているキーワードが、ニュースやテレビ番組で取り上げられることで、一時的に検索数が急上昇することがある。そうすると、誤って広告がクリックされることや、それほど興味がないのにクリックされるケースが増え、それらは無駄クリックにつながる。

このため、出稿しているキーワードの検索数が増加するような状況になった場合には、一時的にそのキーワードを停止するのもひとつの方法だ。検索数が落ち着きをみせたら、再びそのキーワードをオンにすればよい。

広告内容をターゲットに合わせて変えていく

曜日や時間帯で入札単価を変えるだけでなく、それぞれの時間帯にアクセスするユーザーに合わせて広告を切り替えることも効果がある。ユーザーに合わせた数パターンの広告を個別のキャンペーンとして作成しておき、各ユーザーのアクセス時間帯に合わせて表示する曜日や時間帯を変えていけばよい。

この方法であれば、広告文やランディングページもターゲットとなるユーザーに最適な内容にできるので、より高い効果が期待できる。広告文やランディングページでは、それぞれのターゲットが何を求めているのか、どのようなことに困っているのかを考え、その疑問や悩みに応える内容にすることが大切だ。ランディングページでは、ページの冒頭部分に検索キーワードに関連する画像を入れたり、ユーザーの関心を引くキーワードが入った見出しを掲載したりすることで、その先を読んでもらいやすくなる。

また、必要に応じて複数のランディングページを比較することも大切だ。複数のランディングページのコンバージョンを比較して、より効果の高いものを使用すれば、効率的な広告運用ができる。複数のランディングページを比較する場合は、同じ広告文を使用して、ランディングページのURLだけを変える。そして、ランディングページごとに、コンバージョンを計測するトラッキングコードを別々に作成しておき、テストを行う広告の配信設定は「均等」に設定しておく。この方法でコンバージョンを比較することで、どのランディングページがもっとも効果的なのかをテストすることが可能だ。

ターゲットに合わせて柔軟に広告を設定しよう

すべての曜日や時間帯で同じ入札単価を設定していたり、必要のない地域にまで広告を出稿していたりすると、予算の無駄が発生することになる。そのため、リスティング広告では、さまざまな状況に合わせて柔軟に設定を変更していくことが大切だ。効率的な広告運用のためには、こまめにメンテナンスを行い、成果を見ながら設定を変化させていくことが欠かせない。


参考:

 

[新版]SEM:リスティング広告/寳洋平・岡本典子・齊藤康祐 著/インプレスジャパン

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