ヒートマップテストからわかったスゴい事実4選

Webサイト分析には、はっきり言って限りがない。この世に存在する全ての人間には個性があり、同じWebサイトを見ても、人それぞれ反応は違うものだ。しかし、分析を重ねるほど、ある一定の傾向がわかり、A/Bテストのように選択肢を絞り込むことで、よりコンバージョン率の高い手段を発見できる。今後も、Webサイトの“分析・調査”は、マーケターやWebデザイナーにとって、必須課題だと言い切れるだろう。とはいえ、 Google  Analyticsのような数字が並ぶアクセス解析ツールを使いこなすのは、至難の業(初心者には興味が沸きにくい)。そこで今回は、「どこをクリックして、どこを見たのか」をユーザーが可視化できることで人気の“ヒートマップテスト”からわかったスゴい事実を4つ紹介しよう。

その1:F型パターンは、まだまだ健在!

10年ほど前に、ニールセン博士が視線移動の研究から発表したF型パターン。ユーザーの多くは、まず左上のロゴ部分からヘッダーに目線を移し、次にタイトル、メニュー、記事と、画面に大きなF字を描くように読み進めていくというものだ。このF型パターン、A/Bテストツールで有名な「Optimizely」が、自社ホームページで実施したヒートマップテストの結果によると、現在でも有効性が高いという。また、他のヒートマップテストでも、ユーザーはページ閲覧時間の80.3%を画面の上半分に割り当て、閲覧時間の69%をサイト左側に割り当てるという結果が出た。以上のことから、「最も重要度の高いコンテンツは“左上”に配置する」という大原則は、今も昔も変わらぬ鉄板ルールであることを再認識しておこう。そして、さらにその配置を目立たせるためには、タイトルのフォントを大きくし、ボールド体に変えるなど、デザイン要素でバックアップすることも忘れずに。

その2:ユーザーは、“何かをすぐに”ゲットしたい

Webサイトを訪れるビジターは、かなり“せっかち”だ。ヒートマップテストでは、サイトを訪れるやいなや、トップページから次々にリンクボタンを押し、リダイレクトされるサブページから次なる“何かをすぐに”受け取りたいとする結果が見てとれる。例えば、とある実験結果によると、ニュースレターのユーザー平均滞在時間は、わずか51秒。悲しいことに大半の部分は読み飛ばしだ。こういった結果を逆手にとるならば、ユーザーが“何か”を“すぐ”ゲットできることを明確に表示し、埋め込みフォームなどを設置しているのであれば、それをCTAボタンに変更してしまうことだ。「フォーム入力が面倒くさい」と思わせる前に、CTAボタンをポチッとクリックさせるのである。CTAボタンの配置は、前述したように、最もユーザーの視線が集まる上部でもいいし、逆にページの最下部も効果的だ(上部の次に視線が集まる箇所とされる)。バランスよく配置できれば複数箇所からアプローチしてもいい。CTAボタンには十分な注意を払い、強力なトリガーとして活用しよう。

その3:千の言葉よりも、商品画像

商品紹介ページで、小さなスペースにも関わらず、多くの人にクリックされている箇所はどこだろう? 答えは、商品画像のサムネイル画像だ。例えば、「上質なヌメ革を使い、イタリアの熟練した職人たちが仕上げたバッグ」を販売するとき、こういった言葉による情報ももちろん必要なのだが、Webサイトという実店舗ではない場所で商品を購入する場合、なかなか伝えづらいのは、色合いや風合いである。そして、伝わりづらいからこそ、ユーザーはもっと正確に知りたいと思うものだ。そのジレンマを少しでも解消できる手段がサムネイル画像である。さまざまな角度から商品全体を見渡すこともできるし、ズームアップも可能だ。商品画像を使って、まるでその場で手に取るかのようなショッピング体験が再現できれば理想的である。特に、ECサイトでコンバージョン率が伸びないとお悩みの企業は、テキストよりも画像の見せ方に注力してみてはいかがだろうか。

その4:男性と女性では、目線さえも違う!?

いくつかの調査でわかったことは、「男性はビジュアル優先」「女性は情報優先」の傾向があるということだ。例えば、女性モデルを起用した商品紹介画像では、ほとんどの人が女性モデルの顔を注視している。なかでも、男性はその傾向が強く、その周りに配置された商品情報のテキストには、ほぼ目線が向けられない。対して、女性は、モデルの顔と同等に、重要な商品情報にも目線を向けていることがわかる。しかしながら、女性モデルの目線が商品に流れている場合は、その目線にしたがって、商品を見る傾向は男性の方が強いという。マーケティングでいう3Bの法則では、筆頭株の“Beauty(美人)”だが、美人モデルを起用しつつも、商品情報をきちんと認識してもらうには“ひと工夫”が必要、といったところだろうか。

まとめ

Webコンテンツは、制作する人間の「思い込み」により、要素や配置などの妥当性を欠くことも多い。打開策としてヒートマップテストを活用してみると、その事実がはっきりと見えてくるはずだ。

参考:

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