必見!リスティング広告のゴールデンルール・ベスト10

競合広告がひしめくリスティング広告の世界。そこで勝ち抜いていくための法則は、意外にシンプルである。それは、「常に基本を忘れない」ということ。そこで今回は、「リスティング広告、始めました!」な初心者から、「リスティング広告のことを寝ても覚めても考えてます!」という上級者まで役立つ、リスティング広告のゴールデンルールをご紹介しよう。

ルールその1:「勝てる」土俵で戦う

何度も言うが、リスティング広告は他社との競い合いが激しい。検索結果の周囲には、類似のサービス内容を示したリスティング広告がズラリと並ぶ。この仕組みは、ユーザーからすれば各社のサービスを比較検討しやすいが、企業側からすれば、よい広告を制作してもサービス自体が他社に勝っていなければ、その時点でアウトということにもなりかねない。極端に言うと、リスティング広告は、“勝って選ばれてこそ意味がある”広告なのだ。では、勝つためにはどうすればよいか? ひとつは、価格、品質、顧客への付帯サービスなど、ここは他社に勝てるというポイントを強調することだろう。そのためには徹底的に競合他社の調査を行い、まずは「勝てるポイント」を探し出すことが先決である。その結果、勝てるポイントがなければ、広告の良し悪しを検討する前に、事業戦略そのものを見直し、他社と同等もしくは勝てる何かを設定することが重要になる。また、予算などの関係で、どうしても勝てるポイントが設定できない場合は、競合他社のマーケティングを緻密に分析し、広告配信が減少している時間帯を見つけ出したら、その時間帯に狙い撃ちして勝負することだ。それでも勝負にならなければ、思いきって、競合他社のいない「超ニッチ」な分野で旗揚げするという方法もあるだろう(※リスティング広告に取り組むことは、企業のピボット(事業の方向転換)の判断材料としてもおおいに役立つ)。いずれにしろ、業界でのポジショニングを見極め、勝てる土俵をしっかりと吟味することが勝利への第一歩である。

ルール2:「検索連動型広告」と「ディスプレイ広告」の違いを知る

検索連動型広告とディスプレイ広告。リスティング広告では、この2つの広告の違いをしっかりと知り、キャンペーンによって使い分けることが必須である。

「検索連動型広告」と「ディスプレイ広告」の違い.png

参考:ディスプレイ広告のこれから(日経ビジネスONLINE)

検索連動型広告とは?

検索エンジン(GoogleやYahoo!など)でキーワード検索を行った際、そのキーワードに連動して表示される広告のこと。特定の商品やサービスを求めている「顕在層」がターゲット。

  • 掲載位置:検索エンジンの検索結果表示ページ。
  • 表示形式:基本的にはテキスト形式。
  • 配信:例えば、シャンプーで広告を出すとしたら、「シャンプー おすすめ」「シャンプー 人気」などのキーワードでターゲットを絞っていく。
  • メリット:キーワード検索というニーズを持ったユーザーのみに表示されるので、見込み客への訴求力がバツグン。コンバージョン率が高い傾向にある。

ディスプレイ広告とは?

Webサイトの記事やコンテンツに連動して表示される広告のこと。特に商品やサービスを求めていない(ニーズの発生していない)「潜在層」がターゲット。

  • 掲載位置:検索エンジン(GoogleやYahoo!など)が指定したWebサイト上の広告枠。
  • 表示形式:テキストだけではなく、画像や動画などリッチメディアも掲載可能。
  • 配信:例えば、シャンプーで広告を出すとしたら、「美容室」「ヘアスタイル」など、ユーザーが興味や関心のありそうなWebサイトやコンテンツで、ターゲットを絞っていく。
  • メリット:華やかで目立ちやすく、多くのインターネットユーザーに見てもらえる。ブランディングや認知啓発に最適。

それぞれの特徴を踏まえ、ユーザーへの訴求方法を変えながら、バランスよく運用していこう。

ルール3:「拡張機能(アドオン)」を使いこなす

リスティング広告を運用する人の多くが、メインブラウザにGoogle Chromeを利用しているようだが、拡張機能(アドオン)はインストールしているだろうか? うまく使いこなせれば、ユーザーの検索意図に対し、広告の関連性を高め、クリック率を改善することもできるので、積極的に利用しよう。ここでは、Google Chromeからすぐに入手できる、おすすめの拡張機能をいくつかご紹介するので、さっそくチェックしてほしい。

Tag Assistant

Tag Assistantは、Google の公式ツール。Google アナリティクスやAdWordsといった計測ツールタグの設置状況を調べることができる(Google製のタグのみをサポート)。トラッキングコードやタグを設置したあと、またはトラブルシューティングの際にも役立つ。

Tag_Assistant.png

タグインスペクター

こちらは、Yahooタグマネージャー用のデバッグツール。Yahooタグマネージャーには、タグの動作確認を行うプレビュー機能がないが、このツールを追加すれば補足できる。

タグインスペクター.png

Context Menu Search

ブラウザ上で表示された文字列を選択し、右クリックをすると、あらかじめ登録していた検索サイトでも簡単に検索できるようになるツール。各種検索エンジンを登録しておくことで、その検索結果画面へもスムーズに遷移(「文字列をコピペ、新規タブを開いて、クリップボードから貼り付けて検索」いう手間が省ける)。類義語検索などにも便利。

 Context_Menu_Search.png

ルール4:運用内容は「毎日」チェックし、「除外キーワード(対象外キーワード)」設定を忘れずに

毎日アカウントの最適化をする必要はないが、ほんの数分でも、毎日アカウントをチェックするように心がけたい。そうやって広告配信の傾向をきちんと把握することが、潜在的な問題を早期発見し、危機的な状況を回避することにもつながる。その際、特にチェックしておきたいのは「検索クエリー」だ。意味もなく広告費だけがかかっているクエリーを配信対象から除外することで、自社の商品やサービスと関連性の薄い無効クリックを防止し、広告費を削減することができる。まずは、全てのキーワードを「完全一致」で運用している場合を除き、「除外キーワード(対象外キーワード)」の登録を忘れずに行おう。

ルール5:コンバージョン率に対し、常に「満足しない」

「既にコンバージョン率が高いキャンペーンなので満足している」という人に質問。そのキャンペーンで、コンバージョン率がアップする曜日や時間帯がいつなのか知っているだろうか? 知らないのであれば、曜日や時間帯別のパフォーマンスレポートを確認し、その傾向をしっかりと把握することだ。分析をもとに、曜日別の入札価格を調整したり、特定の時間帯に広告配信を増加・減少したりすることにより、まだまだ成果は上がるだろう。だが、そこで注意しておきたいのは、ユーザーのクリックが集中する曜日や時間帯と、コンバージョンが発生する曜日や時間帯は、必ずしも一致しないということである。このあたりはマーケターとして、アトリビューションな視点を忘れずに分析していきたい。とにかくリスティング広告に必要なのは、現状のコンバージョン率に満足しない姿勢だ。キーワード、広告文、ランディングページなどのテストを何度も繰り返し、少しでもコンバージョン率が改善できるよう努力し続けることが重要なのである。たとえ、それがうまくいってもいかなくても、そこから何かを学び、その経験から得た知識とデータは、次の機会に必ず生かせるだろう。

ルール6:広告文でユーザーの心を「動かす」

失敗する広告文にありがちなのは、ユーザーに考えさせすぎてしまうことだ。全ての広告文において、ユーザーと同じ位置、同じ目線に立ち、ユーザーを適切に誘導するための文言を使おう。そのためには、ユーザーが何を知っていて、何を知らないか? どれだけ商品やサービスに興味・関心があるのか? それらをじっくりと考えることが必要である。そのうえでユーザーが抱くであろう疑問を払拭し、次にとるべき行動が何であるのか、はっきりと教えてあげるのだ。大切なのは、「迷子になった小さな子どもに対し、送ってはあげられないけれど、帰り道をわかりやすく教えてあげる」ような優しさをイメージすることではないだろうか。以下は、ダイヤモンド社書籍オンラインに掲載された目白大学教授・渋谷昌三さんの『人を動かす心理学』からの引用である。「広告文で、人を動かしたい」という人のヒントになるだろう。

……「人は理屈だけでは動きません。感情でも納得してはじめて動いてくれます。そこで大事になるのが、相手の「感情スイッチ」がどこで入るかを知ること。 感情とは、刺激に対する反応。適切な刺激を与え、相手の感情スイッチをオンにすることができれば、自然と向こうから動いてくれます。」

ルール7:データ確認に、「木を見て森を見ず」は厳禁

リスティング広告では、細やかな分析が求められるため、ついついデータ確認でも視点が小さくなりがちである。だが、問題の本質となる要因を見つけ出し、早急に改善を図りたいのであれば、まずは大きな視点で大きくデータを捉えることがコツになる。何か問題が起こっている場合は、たいていボトルネックとなるものが存在している。その大きな問題から、順序よく分析を進めていくと、細かな問題も効率よく改善していくことができるのだ。例えば、掲載結果をシンプルに眺めて、「CPAが高い」ということに気づけば、次に、「CV数が少ない」のか「コストが高い」のかなど、分析の選択肢が浮上する。そこで、「CV数が少ない」ことがわかれば、今度は「クリック数が少ない」のか「CVRが低い」のか、というように分析を進めていくことができる。ここまでくれば、「表示回数を増加」させ「CTRの向上」を図るという改善策まで、スムーズにたどり着けるだろう。データの数値はそれぞれに影響し合っているものだ。だが先に、小さな問題にあれこれ手をつけてしまっても、それが根本にある大きな問題を解消する手段になるとは限らない。大きなものから小さなものへという流れを意識しよう。

ルール8:コンバージョンプロセスは、「シンプル」に。着地点である「ランディングページ」にはこだわりを

コンバージョンが完結するまでのプロセスは、シンプルであることが一番だ。子どもから高齢者まで理解できるよう、始めから終わりまでわかりやすいコンテンツで、ダイレクトにコンバージョンへと誘導したい。まず、個々の広告に対して、コンバージョンが見込まれる最適なページ(その多くはランディングページ)を「リンク先URL」に設定するのはもちろんのこと、その着地先であるランディングページでも問題がないか、以下の項目をチェックしてみよう。

  • 問い合わせフォームは、簡潔にまとまり、目立っているか?
  • リスティング広告の広告文とランディングページのキャッチコピーに一貫性はあるか?
  • 問い合わせの方法は、複数用意されているか?
  • コンバージョンに至るような、魅力的な提案ができているか?
  • リスティング広告で誘導したユーザーにとって、必要ではない情報を削除しているか?
  • データ分析をもとにした、デザイン改善を行っているか?
  • キャンペーンを広告グループごとに細分化し、それぞれ個別に専用のランディングページを用意しているか?

大切なのは、全てにおいて「テスト」「テスト」「テスト」。広告パフォーマンスを向上させ続けるためには、ひたすらA/Bテストを繰り返すことである。

ルール9:明確な「目標」を設定する

何事もそうだが、明確な目標なくして成果は期待できない。Webサイトで獲得する最終的なコンバージョンを目的とするのはもちろん、ROI(投資収益率)のような目標をきちんと設定することも欠かせない。

ルール10:「戦略」を練る

さまざまな角度からリサーチしたデータにもとづいた、最善の戦略を練ろう。なおかつ、ターゲットとなる市場を調査し、リスティング広告がそこで成功すること(効果的に運用できること)を信じて、実行していくことこそが重要である。

まとめ:

いかがだろうか? これらの基本ルールは、誰にでも簡単に運用できそうに見えて、実は複雑で難しいものだ。しかし、その難しさにめげず、堅実に取り組めば、確実な成果が得られる効果的な広告手法でもある。リスティング広告で悩んだときや迷ったときには、ぜひこの「基本のキ」に立ち戻ってほしい。

 

参考:

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