今さら聞けないディスプレイ広告の基本

リスティング広告とならんで、Webマーケティングには欠かせない存在であるディスプレイ広告。潜在顧客にアプローチできるだけでなく、画像や動画など視覚に訴えるアプローチができることから、活用の幅が広い点が魅力だ。改めて、その基本と効果的な活用方法について確認してみよう。

ディスプレイ広告の仕組み

ディスプレイ広告は、Google AdWordsでは「ディスプレイネットワーク」、Yahoo!プロモーション広告では「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク」と呼ばれているもの。ニュースサイトやポータルサイトをはじめとする、さまざまなタイプのWebサイトにテキストや画像、動画などの形式で広告を掲載できる。

リスティング広告はユーザーの検索結果に対して広告を表示するため、その商品やサービスにある程度関心を持っているユーザーへのアプローチに効果がある一方で、自ら検索しない段階のユーザーに訴求することはできない。これに対して、Webサイト内に自然に目につく形で広告を掲載するディスプレイ広告であれば、潜在顧客にも効果的にアプローチすることが可能になる。

ディスプレイ広告ではテキスト形式の広告のほか、写真や画像を含むイメージ広告やアニメーションのように動きを伴うリッチメディア広告、動画広告などの形式で広告を掲載できる。

ディスプレイ広告の設定方法

続いて、Google AdWordsのディスプレイ広告を設定する方法を紹介する。

1.キャンペーンを作成する

まず、AdWords管理画面の「キャンペーン」タブ左側にある「+キャンペーン」をクリックして、リストから「ディスプレイネットワークのみ」を選択する。

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(出典:AdWordsヘルプ

 

2.予算や戦略を決定する

「予算」に1日の予算を入力する。「入札戦略」は、「クリックを重視」「表示回数を重視」「コンバージョンを重視」から利用目的に合わせて選択できる。特定の地域にのみ広告を配信したい場合は、「地域」で、広告の配信エリアを選択する。また、「広告表示オプション」は、住所や電話番号をテキスト広告と一緒に表示したい場合に利用する。

3.広告グループを作成する

作成したキャンペーンの「広告」タブで「+広告グループ」をクリックして広告グループ名を入力したら、広告の種類を「テキスト広告」「イメージ広告」「ディスプレイ広告」などから選択する。

続いて「広告ターゲットの選択」からターゲティング方法を選択して、それぞれの方法に合わせてキーワードなどを入力する。ターゲティング方法の詳細については後述する。また、「拡張CPC」に金額を入力すれば、コンバージョンにつながる可能性が高いユーザーに対して料金を上げるといった自動調整ができるようになる。

イメージ広告を設定する方法

Google AdWordsのディスプレイ広告で画像を使ったイメージ広告を作成する場合は、「キャンペーン」タブの「+キャンペーン」をクリックして、「イメージ広告」を選択する。あらかじめ作成した画像をアップロードして使用する方法のほか、Webサイトのイメージから画像を作成することも可能だ。

画像をアップロードして使用する場合

「+キャンペーン」で「イメージ広告」を選択したら、「広告のアップロード」をクリックして画像ファイルをアップロードする。イメージ広告で使用できるファイル形式はGIF、JPG、PNG、SWF、ZIPのいずれかで、ファイルサイズは150KB以内となっている。

また、広告のサイズには、正方形の「スクエア」、横長の「バナー」、長方形の「レクタングル」、縦長の「スカイスクレイパー」などの種類がある。このうち、スクエアとレクタングルはページの最上部や左右、下部に掲載され、バナーはページの最上部または中央部、下部に、スカイスクレイパーはページの右側や左側に掲載される。

広告を作成する場合

画像を用意していない場合には、サイトのイメージを利用して画像を作成することも可能。「+キャンペーン」で「イメージ広告」を選択したら、「広告の作成」をクリックする。Webサイトから画像とロゴが取得され、広告候補が作成される。

イメージ広告画像作成のポイント

イメージ広告で使用する画像は、製品やサービス、企業のロゴと画像、メインコピーとそれを補足する説明文、ユーザーの行動をうながすボタンで構成される。

これらのうち、広告内でもっとも大きな割合を占める画像には、鮮明で分かりやすいものを使用する。画像とメインコピー、広告文はバランスよく配置して、画像や文字が途中で途切れることのないように広告サイズに合わせたものを用意する。さらに、価格やキャンペーンの内容も明記すると、ユーザーの行動をより後押しできる。

「詳細はこちら」「今すぐ購入」といったボタンは、広告を閲覧したユーザーを次の段階に誘導するために非常に重要な要素となる。これらのボタンには、クリックすることで何ができるのか、どのような情報を得られるのかを明示する。

また、リンク先のランディングページを広告と連携させることも大切だ。広告内で使用しているものと同じ単語やフレーズをランディングページに入れたり、メインで使用する色や画像を統一したりするなどして、連続したものであることを印象づける。また、広告を見たユーザーが期待する情報をランディングページにしっかり入れておくことも欠かせない。

テンプレートから広告を作成する

ディスプレイ広告では、動きのある動的広告や動画広告を作成することも可能だ。この場合、テンプレートを使用すると簡単に作成できる。「+キャンペーン」で「広告テンプレート」をクリックしたら、「動的広告」「動画広告」「汎用広告」からテンプレートを選択する。

動的広告を作成する場合は、テキスト広告またはイメージ広告を選択して「作成」をクリックした後、選択したテンプレートに沿ってレイアウトやロゴ、見出し、表示URL、最終ページURL、広告名、ボタンを指定する。最後にプレビューを表示して広告を確認し、保存すれば作成は完了だ。

ディスプレイ広告のターゲティング方法

ディスプレイ広告のターゲティングは、ディスプレイネットワークキャンペーンの広告グループにキーワードやトピックを指定する。Google AdWordsのディスプレイネットワークの場合、ターゲティングの種類には以下のものがある。

コンテンツターゲット

指定したキーワードに関連した内容のWebページに広告を表示する方法。キーワード単位でターゲット設定と入札価格の設定ができる。

プレースメントターゲット

広告を掲載するサイトを指定する方法。コンテンツターゲットと併用することで、指定のサイト内で特定のキーワードが使用されているページにのみ広告を表示するといった使い方もできる。

リマーケティング

以前にサイトを訪問したユーザーに対して、ディスプレイ広告を表示する方法。サイト内のリマーケティングを行いたいページにタグを追加することで、そのページを訪れたユーザーが他のサイトを閲覧しているときに、タグを付けたページに関連した広告を表示できる。

インタレストカテゴリ

ユーザーの興味や関心などに基づいて広告を表示する方法。リストからカテゴリを選択することで、その

カテゴリに関心の高いユーザーを自動で特定して広告を表示できる。

トピックターゲット

選択したトピックに関連した内容のページに広告を表示する方法。メインのトピックに加えて、サブトピックを指定することも可能で、追加のトラフィックを発生させたい場合や、幅広いユーザー層にリーチしたい場合に適している。

地域などによる設定

ユーザーの居住地域や使用言語でターゲティングを行う方法。実店舗の広告などに効果を発揮する。

ユーザー属性によるターゲット設定

年齢や性別、子どもの有無といったユーザーの情報に基づいて広告を表示するもの。複数の条件を組み合わせたり、特定の条件のユーザーを除外したりといった設定も可能。

その他の設定

その他の設定方法として、画面をスクロールせずに見える範囲でのみ広告が掲載されるようにするものや、特定の時間帯のみ広告を表示するもの、同じユーザーに対して広告が表示される回数の上限を設定するものなどがある。また、関連性のないサイトや不適切なサイトに広告が表示されないように設定することも可能だ。

ディスプレイ広告の特徴

それではここで、リスティング広告と比較したディスプレイ広告の特徴を整理してみよう。

リスティング広告との共通点

  • Google AdWordsやYahoo!プロモーション広告から利用できる。
  • クリックされるまで課金されない。
  • クリック率、コンバージョン率などから結果の分析・改善ができる。
  • ユーザーに検索されるのを待つことなく広告を表示できる。
  • テキスト以外に画像やアニメーション、動画など幅広い形式が利用できる。
  • キーワードだけでなく、テーマを設定してのターゲティングができる。
  • 潜在顧客への訴求に適している。

リスティング広告との相違点

ディスプレイ広告の効果を確認する

ディスプレイ広告の効果も、リスティング広告と同様に確認できる。AdWords管理画面の「キャンペーン」タブで、「ディスプレイネットワーク」をクリックして「ディスプレイネットワークのキーワード」を選択すれば、キーワードごとのクリック率やコンバージョン率、コスト、顧客獲得単価などが表示される。

また、「プレースメント」をクリックすれば、プレースメントごとのコンバージョン率を確認することも可能だ。

ディスプレイ広告で効果を出すために必ずしたいこと

リスティング広告が積極的に検索を行って情報を求めているユーザーに向けたものであるのに対して、ディスプレイ広告は、まだ、その商品やサービスにあまり関心を持っていないユーザーに向けたものとなる。そのため、まずはユーザーに広告の存在に気づいてもらうことが大切である。

広告キャンペーンはディスプレイ広告専用のものを作成する

リスティング広告とキャンペーンを分けることで、予算の管理やキーワード設定などがしやすくなる。

テキスト広告では、ユーザーの心理を盛り込む

ユーザーがどのような悩みや不満を持っているのかを考え、それを解決する内容の広告テキストにする。さらに、クリック先に期待した内容が掲載されていなければ、ユーザーはそこで離脱してしまうため、ランディングページにも広告の内容を受けた情報を盛り込むようにする。クリック先に期待した内容が掲載されていなければ、ユーザーはそこで離脱してしまう。また、疑問形でユーザーに問いかけることでクリックをうながす方法も効果がある。

イメージ広告の画像は、サイトで使用している写真やロゴを使う

広告とWebサイトのイメージと統一することで、ユーザーが広告をクリックしてサイトに移動したときに違和感なく閲覧できるようになる。

分かりやすく、目を引くキャッチコピーをつける

イメージ広告のコピーは、商品の内容や魅力がすぐに分かるものにする。また、その下に入れる説明文もなるべく簡潔に読みやすくまとめるとよい。

除外設定を行い、無駄をはぶく

配信先はしっかり選び、関連性の低いサイトやコンバージョンにつながる可能性が低いサイトには除外設定を行うことで広告費の無駄を削減できる。

リスティング広告と使い分けて、効果的に活用しよう

ディスプレイ広告を効果的に活用するには、まず、その特徴やリスティング広告との違いをしっかり理解することが大切だ。そして、リスティング広告と必要に応じて使い分けることで、幅広いユーザーに向けて効果的な訴求を行うことが可能になる。

 


参考:

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