2017年はベトナムコンビニ戦国時代の始まり!?

日系小売り大手の株式会社セブン&アイ・ホールディングスは、2017年4月から1年以内に、ベトナムにセブン-イレブンの第1号店を出店すると発表。さらに、進出後3年間で100店舗、10年間で1000店舗まで拡大すると強気の姿勢を示しています。日系ナンバーワンコンビニの進出で、ベトナムにもコンビニ戦国時代が到来すると考えられます。

倍倍ベースで拡大するベトナムコンビニ市場

ベトナム市場には、ミニストップとファミリーマートが日系コンビニとして先行進出しています。このほか外資では、シンガポール系ショップ&ゴー、タイ系ビーズ・マート、米系サークルKもベトナム上陸を果たしています。なかでも、ショップ&ゴーは、ベトナムの24時間営業コンビニの先駆的存在で、2005年12月に1号店をホーチミン市内で開店しました。さらには地元のローカルチェーンも参入し、市場はホーチミン市を中心に拡大しています。コンビニでは外国製品が手頃な値段で売られていることや、接客のよさが人気の秘密のようです。
調査会社のニールセン・ベトナムによると、2012年には147店舗だったベトナムのコンビニが、2年後には倍以上の348店舗にまで拡大。さらに翌年の2015年には、ホーチミン市だけでその数なんと?イプミスでしょうかん」などのた800店舗にも及んだと言われています。

ユニークなサービスで差別化を図る日系コンビニ

ベトナムのコンビニの特徴として、店内にイートインスペースを設けている店が多いことが挙げられます。日本でも最近増えていますが、ベトナムでは2~3席程度の簡易的なものから、2階全てがイートインという大規模なもの、カフェのようにソファを備えた店まであるようです。家族や友人との食事を好む文化や熱帯の気候が、イートイン人気の背景にあるのでしょう。
イオン系のミニストップは、ホーチミン市工業大学(HUTECH)内で初の大学内店舗を開業しました。日本でもイートインを充実させた先駆け的コンビニミニストップ。HUTECH店には300席のイートインを設けておでんを販売。特に、学生の飲食需要を見込んでいるのが特徴です。このほか、現地の子どもに人気のアニメ「ポケモン」とコラボした商品を打ち出したり、クリーニング店運営の「リヴァイブ」と提携して店内でクリーニング受付サービスを行ったりと独自色を強めています。リヴァイブは、地元資本の「シティマート」とも提携しています。
対して日系大手のファミリーマートは、現地でのアニメ「ドラえもん」人気にあやかり、「ドラえもんまん」「スネ夫まん」「のび太のお母さんまん」「のび太のお父さんまん」とユニークなコラボ商品を売り出しました。

小売り各社はセブン進出を警戒

2009年の小売業態に関する外資規制緩和以降、欧州連合(EU)との自由貿易協定(FTA)の締結、環太平洋連携協定(TPP)の妥結、ASEAN経済共同体(AEC)の発足など、ベトナムの小売市場をとりまく環境は今後数年で大きく変化すると見られます。15歳から64歳の人口が総人口の7割を占めるほど、若年人口が多く経済成長著しい同国の小売市場は成長の可能性にあふれています。コンサルティングファームA.Tカーニーが発表した「グローバル小売成長指数TM(GRDI)」によると、ベトナムは2008年以来8年連続で「世界で最も魅力的な小売市場トップ30」にランクインしています。
しかしながら、ベトナムもほかのASEAN諸国と同様、近代的な小売りのシェアはごくわずか。いまだトラディッショナル・トレード(小さな個人食料雑貨店や市場などの伝統的小売業態)の存在感は大きく、その比率は約8割を占めているともいわれます。
このような状況でのセブン-イレブンの進出で業界地図は大きく塗り替えられる可能性があり、先行進出する小売り大手各社は警戒を強めています。今後の市場の行方を注視する必要があるでしょう。

参考:

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