キュレーションの進化形コンテンツレコメンデーションOutbrain

インターネットには膨大な情報があふれ、検索エンジンでキーワード検索をしても、欲しい情報に出会うことが難しくなった。そんな中、データ解析が進み、単に関連性のある情報だけでなく、ユーザーの欲しい情報を提供するコンテンツレコメンデーションが登場した。それが今アメリカで87%の利用率を誇る、コンテンツレコメンデーションのパイオニアOutbrain社だ。

キュレーションの進化形Outbrain

米国で利用率87%のOutbrain

2006年に設立され、米国ニューヨークに本社を持つOutbrain社。日本を含め、世界14か所に拠点を持つが、その開発拠点はイスラエルにある。コンテンツレコメンデーションのパイオニアとして話題を集める同社はすでに9900万ドルの資金を調達しIPO(株式公開)の噂もあるが、もしIPOした場合の評価額は10億ドルに迫るだろうと言われている。
米国オンラインユーザーにおける同社サービスの利用率は87%と非常に高く、CNNやローリングストーン誌といった大手メディア700社を含む10万以上のサイトに導入され、月間レコメンデーション数は1千億回以上、月間ユニークユーザー数は3.91億人というから驚きだ。

まさに、キュレーションサイトの進化系として人気沸騰中のサービスである。

Outbrainサービスの特徴

従来型のレコメンデーションのアルゴリズムの大半は、テキストを分析し、類似したコンテンツをレコメンドしている。そのため、安倍晋三の記事があれば、安倍内閣関連、あるいは政治関連の記事が並んでしまう。
しかし実際、同じような内容の記事を繰り返し読むことは少ない。そんなミスマッチを改善し、適切なコンテンツとの出会いを提供するのが同社のサービス。コンテンツに対してではなく、それぞれの読者に関連するコンテンツをレコメンデーションしようというのだ。
サービスの対象となるメディアは、パソコン、スマートフォン、タブレットはもちろん、アプリや動画、メルマガまで及ぶ。電子書籍のようなコンテンツをネットワークに含めることも可能だという。日本でもすでにかなりの数のブロガーがOutbrainを使用している。

レコメンデーション生成のしくみ

高度なレコメンデーション機能を支えるのが、30~40種類におよぶアルゴリズム。これら同時に動き、ダイナミックにレコメンデーション生成を行う仕組みだ。これらのアルゴリズムを大きく分類すると下記の5つに分けることができる。

1.テキストの親和性・関連性

2.個人の行動に最適化した属性

3.全般的な行動属性

4.記事自体の人気

5.ソーシャルメディアからの情報

このように多角的な切り口でコンテンツを分析することで、パーソナライズドされたレコメンデーションを実現している。
また、その読者の行動パターンや属性を同社のエンジンが学習しながらアルゴリズムの比重を変えていくことで、ユーザーがクリックしたいと思うような記事のレコメンデーションにチューニングしていくことができるのだという。

ネイティブな収益化が生み出す世界

情報過多な状況におけるネットユーザーのニーズは世界共通。必要な情報を見逃がしているのではと感じるネットユーザーがいる一方で、マネタイズに苦慮しているメディアがある。
ネイティブな収益化を達成するためのネットワークとして誕生した同社は、広告という概念ではなく、コンテンツとコンテンツをつなげるネイティブな収益化(Native Monetization)を提供する。

今後、日本でどのような広がりを見せるのか目が離せない。


参考:


写真:

Photo: Some rights reserved by Horia Varlan
http://www.flickr.com/photos/horiavarlan/4514164700/sizes/l/

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