そうだったのか!リスティング広告の効果測定データ・完全活用マニュアル

リスティング広告の大きな魅力のひとつは、広告の効果測定が明確にできることだ。しかし、その真価を発揮させるには、いかに正しく効果測定するか、測定データから改善の施策をいかに引きだせるかがポイントとなる。そこで今回は、効果測定データの効果的な活用方法を解説していく。

まずは、リスティング広告で「効果測定」してみよう

それでは、最初にリスティング広告の効果測定方法を具体的に紹介しよう。キーワードごとのコンバージョンの測定には、キーワードタグを使用する。

これはGoogle AdWords、Yahoo!プロモーション広告でそれぞれ発行されるもので、サンキューページ(コンバージョン後に表示されるページ)にタグを貼ることで、各キーワードのコンバージョン数を計測できる。タグを貼るだけでよい手軽さが大きなメリットだ。

Google AdWords コンバージョンタグ設定マニュアル

Google AdWordsでは、アカウントにログインすると表示される管理画面の「運用ツール」から設定を行う。具体的な手順は以下のとおりだ。

1.     コンバージョンの設定画面を開く

管理画面の「運用ツール」タブから「コンバージョントラッキング」をクリックして、表示される「+コンバージョン」ボタンをクリックする。

2.     コンバージョンの種類を選択する

コンバージョンの発生元を選択する画面が表示されたら「ウェブサイト」を選択して、コンバージョンの名前を入力する。このコンバージョン名には、後でデータを確認するときに分かりやすい名前を設定しておくとよい。

3.     値やカウント、計測期間の設定をする

「カウント」から、すべてのコンバージョンに同じ値を割り当てるのか、もしくはコンバージョンごとに異なる値を設定するのかを選択する。購入や注文ごとに商品価格が変わる場合には、それぞれ異なる値を設定する。

続いて「計測期間」から、コンバージョンのトラッキング対象期間を選択する。これは、広告がクリックされてからどのくらいの期間コンバージョンをトラッキングするかを決めるもので、最短で1週間、最長で90日間を設定できる。

また、「カテゴリ」では、そのコンバージョンに当てはまるカテゴリを指定する。「お申し込み」や「購入/販売」「その他」から選択しよう。これはトラッキングレポートの区分に表示される。

4.     設定を保存する

設定が完了したら「完了」をクリックして設定を保存する。さらに、「タグを設定する」から「手順とタグを保存」を選択すると、トラッキング用のタグが保存される。

5.     Webサイトにタグを追加するWebサイトのコンバージョン後に表示されるページのHTMLを開き、ページのbodyタグの間に生成されたトラッキング用のタグを貼り付けて保存する。

Yahoo!プロモーション広告 コンバージョンタグ設定マニュアル


Yahoo!プロモーション広告の場合も、おおまかな流れはAdWordsの場合と同様だ。広告管理ツールから設定を行おう。

1.     コンバージョンの設定画面を開く

広告管理ツールの「YDN」タブから「コンバージョン測定」を選択して、「コンバージョン測定の新規設定」ボタンをクリックする。

2.     コンバージョン名や目的を設定する

コンバージョン名を入力して、測定を行う目的を「購入/販売」「お申し込み」「販売促進」「主要なページの閲覧」「その他」から選択する。

3.     金額の設定をする

1コンバージョンあたりの売上金額を入力する。コンバージョンごとに売上金額が異なるケースでは、コンバージョンタグの取得後に売上金額を取得することも可能だ。

4.     設定を保存する

設定が完了したら「保存」ボタンで設定を保存する。「タグを表示」をクリックすれば、コンバージョンタグが表示される。

5.     Webサイトにタグを追加する

生成したタグをコピーして、コンバージョン後に表示されるWebページのbodyタグの間に貼り付けて保存する。

管理画面でコンバージョンを確認する

コンバージョンを確認できるようにするには、表示項目を追加する必要がある。Google AdWordsの場合は、管理画面内「キャンペーン」タブの「表示項目」から、「表示項目の設定」をクリックする。続いて、表示項目の選択画面で「コンバージョン」を選択すれば、「推定合計コンバージョン」列が表示されるようになる。

Yahoo!プロモーション広告の場合は、「キャンペーン」タブの「表示」から「表示項目の編集」をクリックする。表示項目の編集画面で「ユニークコンバージョン数」や「総コンバージョン数」を選択して「適用」をクリックすれば、項目が表示される。

なお、コンバージョンは、商品が購入された日ではなく、広告がクリックされた日を基準に計測される。広告をクリックしてサイトを訪問した後、すぐに購入せず、ブックマークから後日再訪問して購入に至った場合でも、コンバージョンが発生するのは広告がクリックされた日となる。また、最初に広告がクリックされたときには購入に至らず、その後、別の広告のクリックから購入につながった場合には、2回目に広告がクリックされた日にコンバージョンが発生する。

コンバージョンが正しく計測されていないと感じたら?

コンバージョンタグを設置して測定を開始したものの、コンバージョン数が正しく計測されていないのではないか……と感じることもあるかもしれない。そのような場合は放置せず、必ず原因を探すことが大切だ。コンバージョンがまったく出ない状態の場合、コンバージョン対象となるページにコンバージョンタグが入っていなかったり、間違ったページにコンバージョンタグが入っていたりすることが考えられる。

また、コンバージョン数が少なすぎる場合は、セキュリティレベルの設定が原因となっている可能性がある。コンバージョン対象となるページのセキュリティレベルが「https://」であるにもかかわらず、設定を「http://」にしていると、正しい計測ができない。

反対にコンバージョン数が多すぎる場合は、コンバージョン対象となるサンキューページではなく、最初に表示されるトップページやランディングページにコンバージョンタグを入れてしまっているミスが考えられる。

設定したコンバージョンタグを確認する

AdWordsでは、コンバージョンが正しく記録されているかどうかを、「トラッキングステータス」から確認できる。管理画面の「運用ツール」から「コンバージョントラッキング」を選択し、確認したいコンバージョンの行の「トラッキングステータス」列を確認しよう。トラッキングステータスには、「未確認」「最近のコンバージョンはありません」「コンバージョンを記録中」「タグが無効になっています」「削除済み」のいずれかが表示されている。

このうち、「未確認」は、コンバージョン用のタグを設置して間もないためにタグが確認できない状態のときに表示される。「最近のコンバージョンはありません」は、最近7日以内に記録されたコンバージョンがない状態、「コンバージョンを記録中」は、7日以内に記録されたコンバージョンが存在するときに表示される。「タグが無効になっています」が表示される場合は、タグを設置するページが間違っていたり、Webサイトや広告が変更されていたり、あるいはコンバージョンタグに問題があるといった原因が考えられる。

正しい効果測定のために知っておくべきリスティング広告用語

ビジネス全体での正しい成果を知るためには、リスティング広告における専門用語の理解が必須となる。アルファベットの略称が多く、混乱しがちなリスティング広告用語について、ここで改めてそれぞれの意味を確認しよう。

CPA

Cost Per Actionの略で「顧客獲得単価」のこと。1件のコンバージョンを獲得するためにかかった費用を表す。

CPC

Cost Per Clickの略で「平均クリック単価」のこと。広告のクリック1回に対して発生する費用を表す。

CTR

Click Through Rateの略で、「クリック率」のこと。広告がクリックされた回数を広告が表示された回数で割って算出する。

CVR

Conversion Rateの略で、「コンバージョン率」のこと。広告がクリックされた回数のうち、何件がコンバージョンに至ったのかの割合を表す。コンバージョン数をアクセス数で割って算出する。

PPC

Pay Per Clickの略で、「クリック課金」のこと。広告がクリックされたときに広告料金が発生する仕組みを表す。Google AdWordsやYahoo!プロモーション広告で採用されている課金方式はクリック課金にあたる。

RTB

Real Time Biddingの略で、「リアルタイム入札」のこと。広告のインプレッションが発生するたびに広告枠の競争入札を行い、配信する広告を決定する仕組みを表す。

ROI

Return on Investmentの略で、「投資収益率」のことで、投資した費用に対して得られた利益の割合を表す。利益を投資額で割って算出する。

ROAS

Return On Advertising Spendの略で、広告に投資した費用に対して何倍の利益を得たかを表すもの。この値が高いほど、広告の効果が高いことを意味する。

LPO

Landing Page Optimizationの略で、「ランディングページ最適化」のこと。訪問者が最初にアクセスするページであるランディングページを工夫することでコンバージョン率を高める施策を意味する。

LTV

Life Time Valueの略で、「顧客生涯価値」のこと。1人のユーザーが取引期間中にどのくらい利益に貢献するかを表す。

効果測定の注目キーワード「アトリビューション」とは?

リスティング広告の運用において、最終的なコンバージョンは商品購入や契約だけではない。コンバージョンの一種として計測すべきユーザー行動のひとつに「アトリビューション」がある。アトリビューション(attribution)には、「原因を帰属させること」「〜のせいにすること」といった意味があり、Webマーケティングにおいては、コンバージョンに対する広告やコンテンツの貢献度を定量的に評価することを表す。

通常の広告効果測定では、最終クリックがコンバージョンの要因として扱われる。しかし、実際にはコンバージョンにつながる以前に目にした広告がコンバージョンにつながっている可能性もある。これらを数値的に把握できるようにする手法がアトリビューションである。

Google AdWordsの場合、「運用ツール」タブの「アトリビューション

(ユーザーの行動経路)」を選択するとレポートが表示され、ユーザーがコンバージョンを達成するまでの経路や要因を確認できる。また、「キャンペーン」タブの「表示項目」から「表示項目を編集」を選択して「アトリビューションデータ」を追加すれば、キャンペーンタブのレポートにアトリビューションが表示されるようになる。

効果測定データをもとに改善案を行おう

効果測定データは、それを活用して初めて意味をなすものだ。データを取得したら、しっかり分析を行い改善点を洗いだそう。コンバージョンにつながっていないものだけでなく、コンバージョンは生みだせているもののCPAが高いために効率の悪いケースも改善の対象になるだろう。改善すべき部分はキーワードなのか、あるいは広告文なのか、それともリンク先ページに原因があるのかを検討し、問題があると考えられることを改善しよう。

また、Google AdWordsなら、管理画面の「ステータス」も必ず確認したい。ここに「予算による削減」と表示されている場合は、1日あたりの予算が不足しているために、広告のインプレッションが制限されていることを意味する。成果の出ているキャンペーンの場合、予算を追加することでインプレッションやクリックを増やすことができる。

広告効果測定をきちんと行い、測定データをもとにした運用方法を確立できれば、あなたの会社も「リスティング広告成功企業」の仲間入りだ。

 


参考:

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